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留職レポート

異文化の中で、現地流の仕事の進め方をつかむ

貧困層向けの英語教育の現場で、インドネシア人教師のトレーニングに挑戦

株式会社ベネッセコーポレーション 高校生事業部(派遣時は人財部付) 松尾理緒さん

インドネシア 教育/職業訓練

入社前から、いつか発展するアジアで教育に携わりたいと考えていた松尾さん。
ジャカルタにある低所得者層の青少年の健全な成長を支援するNGOに約半年間滞在し、英語の授業改善というミッションのもと、英語教師の方に対するトレーニングに取り組みました。「留職を通じて、異文化の中で主体的に仕事をする自信がついた」と語る松尾さんに、ご自身の言葉で留職体験記を綴って頂きます。

プロジェクト基本情報 - 株式会社ベネッセコーポレーション

■留職者:
松尾理緒さん (当時30歳)
■所属:
株式会社ベネッセコーポレーション 高校生事業部(派遣時は人財部付)
■留職先:
インドネシア(ジャカルタ)
■留職期間(現地):
2013.6-2013.12(6ヶ月間)
■受け入れ先団体:
貧困層/青少年の健全な成長を支援するNGO

留職で変わった仕事への姿勢や価値観

内容

入社前から、いつか発展するアジア諸国で教育に携わりたいと思っていたため、「今回チャンス!」と思い応募しました。

留職前は、決まったやり方、正しいやり方を学んでそれに沿って仕事を進めることが多かったのですが、留職中は生徒の家を実際に訪問し、現地のスタッフや先生の話を聞き、まず自分で見て課題を考え、その上で自分ができることを何でもやってみることが大切だと思うようになりました。

また、現地のスタッフや生徒たちと英語で本音で話し合えた経験から、英語教育の大切さを改めて実感しました。帰国後の今も頻繁に連絡をくれる現地の学校の生徒たちや、友達ができたことも自分の財産になっていて、インドネシアという国を身近に感じ、そこに住む人たちの生活について考えたり、インドネシアと比較して日本のあり方の良い面、悪い面を考えたりすることが多くなりました。

インドネシア教育現場での松尾さんのチャレンジと学び

現地の英語の授業を楽しくするという大きなチャレンジ
内容

留職先では、英語の特別授業を楽しくするというミッションに挑戦しました。現地活動中の授業改善だけではなく、私が日本に帰った後も現地の人で継続されていく状態を作ることが目標でした。具体的に取り組んだのは、授業計画フォーマットの作成や計画の立て方の研修、英語教師向けのトレーニングビデオの作成です。さらに、先生たちとスタッフの共有ホームページの提案と制作も行いました。
私が日本に帰国してからも先生たちが共有ホームページを使い、授業改善に取り組んでくれていると聞いており、自分がプロジェクトでやってきたことが継続されていて本当に良かったと思います。

現地流の仕事の進め方を実践!皆で楽しむことを大切にする
内容

派遣先部署のリーダーに「日本人は仕事ばかりしていて、自殺や社会課題も多いけど、インドネシアでは仕事ばかりではなく、皆で楽しむことを大切にするんだ」と言われたことも印象的でした。オフィスでは勤務時間が終わると皆で楽器を弾いたり歌ったり映画を見たりと、仕事以外に皆の団結を高めることを非常に大事にしておられます。

実際に私自身も、仕事以外で一緒に楽しむという共通体験を通じて、信頼関係が生まれたことを感じました。現地のスタッフと、仕事以外でも相手の家に行ったり日本語を教えてあげたりなど仲良くしていたことで、その後プロジェクトに喜んで協力してくれたこと、また、自分自身がまず楽しみながらプロジェクトを進めたり、何でも積極的に相談したことで、派遣先の自分の部署以外のスタッフも進んでプロジェクトに協力してくれたことは大きな経験として心に残っています。日本式の仕事の進め方だけでは通用しないこと、現地の人の働き方を受けとめることが大事であることを実感しました。

異文化の中で自分の力を試したことで自信がついた
内容

第2言語同士で英語を使い、また会社の肩書きではなく個人として認めてもらい、現地の人たちと一緒に業務を進めることは私にとって新しいチャレンジでした。現地で仕事を進めていくにあたり、最初は細かいスケジュールを立ててもその通り進まないことが多かったのですが、途中から大切な予定に絞って自分からチームメンバーに何度も確認するように工夫して行動を変えたことで、予定通りプロジェクトが進んでいくようになりました。

また、日本のサポートチームとは、全員でのスカイプミ―ティングを行なうことが困難だったこともあり、情報共有や相談がしにくい状況だったのですが、自分が中心となり現地活動を進めながら、必要なところだけをメールで個別相談したり、意見をもらったりする方針に変えたことで、後半は活動を主体的に進めることができました。

今回の活動を通じて、異文化の中で、「何が課題か」「何をすべきか」が決まっていない状況でも、自分の目で見て、直接関係者(今回の場合は先生たちや生徒、スタッフや現地の大学の先生)に話を聞くことで課題を把握し、分析し、計画を立てて実行する、ということを自分の力で実践する自信がついたと思います。

貧しい子供たちのためのキャリア教育へ向けて

内容

現地では実際に生徒の家を訪ねた時に、貧しい子どもたちが勉強することでよりよい生活につながる道筋が整っていることが必要だと思ったのですが、実際にはキャリア教育がされておらず、奨学金もまだ充実していないために頑張っていても勉強を続けられず、つきたい職業につけないという課題が依然として存在しています。いつかその根本的な課題も解決できるような事業に自分が携わりたい、そのために業務内・業務外で学び今足りない力をつけていきたい、と思います。

担当者の声

プロジェクトマネージャー/松島由佳
内容

留職先団体の中で自分は何をすべきか、ということを徹底的に考える思考力と、「これだ!」と覚悟を決めたらとにかく前へ前へと行動を進める力の両方を武器にした松尾さんのご活躍は、留職先団体からも、「ずっと課題だと思っていたことが、Rioが来てからどんどん解決して言ったよ!」と言わしめるほどでした。業務のほかにも、日本語教室を希望する生徒向けに開催するなど、松尾さんらしいやり方で、現地に溶け込んでいったからこそ、すばらしい成果が出せたと思います。

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