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留職レポート

NPOスタッフに言われた一言、「Helpful」

伝統工芸品のフラッグショップの空間演出の改善に取り組む

パナソニック株式会社 エコソリューションズ社  ライティング事業部 エンジニアリング綜合センター 東北EC 飯田倫子さん

インドネシア

インドネシアの伝統工芸品のフラッグショップの改装に取り組んだ照明コンサルタントの飯田さん。留職先から「照明や展示の仕方でこんなに見え方が変わるとは知らなかった。店舗が目指すようになってバイヤーとの契約が取れた」という言葉も頂き、プロジェクトは大きな成果を上げました。

プロジェクト基本情報 - パナソニック株式会社

■留職者:
飯田倫子さん (当時30代歳)
■所属:
パナソニック株式会社 エコソリューションズ社  ライティング事業部 エンジニアリング綜合センター 東北EC
■留職先:
インドネシア(ジャカルタ)
■留職期間(現地):
2015/04-2015/5 1ヶ月
■受け入れ先団体:
農村部貧困者層に対する伝統工芸品の製作支援、輸出・販売行うNGO
 留職に参加された動機・きっかけは何ですか?
内容

入社後10年が経過し、会社の制度でパワーアップ年休が取れる年度になり、自分の成長に繋がる年休の使い方をしたいと思っていた時に、会社のCSR部門が留職プログラムの参加者を募集していたHPをみたことが直接のきっかけです。
入社以来、海外で働くことにはずっと興味を持っていましたが、残念ながら仕事で関わることがほとんどなかったため、自分のスキルが全く異なる環境においてどう役立つかを知りたいと思っていたこともモチベーションとなりました。

 留職に行かれる前と行った後で、変わったご自身の価値観や考え方はありますか?
内容

一番大きかったことはインドネシアという国や国民を身近に感じられるようになったことです。
今まで海外の友人が多くいても、イスラム教徒の親しい友人はいなかったのですが、初めてイスラム教徒の人々と親しくなり、彼らの生活や考え方を深く知ることができ、様々な新鮮な発見がありました。その一方で島国であることや様々な信仰が融合しながら文化を形成している点など日本と似た部分もたくさんあり、親しみを感じるようになりました。メディアでインドネシアのことを見ると、今までは漠然とした「アジアの国」としか見えていなかったことが、帰国後は具体的なイメージとして想像でき、より理解できるようにもなりました。

 当初の目標を成し遂げられましたが?それはどのように達成できましたか?
内容

2週間半という短期でのプログラムだったため、出発前は具体的成果を残せないのではないかと非常に不安に思っていました。しかし実際に活動を始めると、受け入れ先のNPOが非常に早く決断をしてくれるため、日常の仕事では考えられないスピードで進めることができ、ショップとショールーム2か所の照明工事も含む改装を実施することができました。
早いスピードで進めるにあたり、疑問点や不安な部分は途中で何度もメンバーと話し合い、言葉だけでは不安な部分は、写真やスケッチを用いることで、私も現地NPOも納得して進められるように心がけました。おかげで現地スタッフにも改装後の様子を大変満足いただくことができ、良かったと思います。

 留職を通じて、誰かに言われた一言で印象に残っているものはありますか?
内容

ひとつは、活動期間中にクロスフィールズ担当者との面談の中で、私が「躍動感を感じているのが楽しそう」と言われたのが印象に残っています。心配性で新しいことを始めることが不得手と思っていましたが、実際に計画が動き始めると、自分一人で進めるのではなく、周りの人々と一緒に進めることにより思っていた以上のスピードで進み始め、それを自分自身も楽しむことができたことが新しい発見でした。
もうひとつは、現地NPOスタッフに何度も「Helpful」と言われたことです。自分のスキルが新興国で役立つか不安であった私自身にはとても嬉しい言葉でした。一緒に進めていたメンバーだけでなく、NPOの多くのスタッフが完成したショールームを見て、私に声をかけてくれたことは活動の達成感を得られただけでなく、自分のスキルに対する自信にもなりました。

 失敗したこと、苦労したことはありますか?どのように乗り越えましたか?
内容

現地で調達できる照明器具が限られているため、私が想定していた空間と少し異なる結果になり、最終段階で修正できないかと悩みました。その旨を現地のメンバーと相談したところ、彼らは結果を気に入っているので変更する必要はないと言ってくれたため、そのままにすることで落ち着きました。ただ、私自身が意図していたことを伝え、もし彼らが変更したいと思ったら将来的に彼ら自身で修正してもらえるように伝えることで、私自身も納得して終えることができました。
限られた期間、環境で完璧な結果を残すことは難しいですが、その中でも素直に自分の失敗を認めて話し合うことで、お互いの意見を確認でき、同じ結果でも満足して受け入れることができました。

 現地の方とのコミュニケーションで、気を付けたこと、学んだことは何ですか?

前出の項目と重複する部分がありますが、私自身も現地メンバーもあまり英語が堪能ではないので、不確かな点は途中でうやむやになりそうな点も何度も確認し、また言葉で表現しにくい点は、写真やスケッチをつかって意図を正確に伝えるよう努めました。
さらに、スケジュールや優先順位のつける際、一対一で話しているとお互いに自分に良いように解釈してしまい思い違いも起こりやすいため、決定するときは複数メンバーで話し合い内容を確認するようにしていました。

担当者の声

担当プロジェクトマネージャーから一言

プログラム終了後の振り返りの中で、「行く前は不安があったが、行ってしまうと相手と相談しながらあとはやるだけ。やりたいことに躊躇してはいけない。難しく考える前に一歩踏み出すというマインドになった。」とすがすがしい表情で語っていたのが印象的でした。

「Tomokoが来てショップの照明を変えたことで売上が伸びた」と留職先への貢献が形として現れたことも、「一人で進めてしまうのではなく、都度メンバーとシェアし意見を聞き合意を取りながら進めてくれた。自分の知識を進んで共有しようとしてくれた」と留職先から言われるような人柄もあってのことだったのではないでしょうか。飯田さんの今後の多くの「一歩」に期待が高まります。

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