団体概要 / About us
The World We Want
さまざまな領域の枠を超えた橋渡しをするとともに、人と組織の挑戦に伴走することで
クロスフィールズは新たな社会のあり方を切り拓いていきます。
「企業のリーダー人材が新興国で社会課題に取り組む」
そんな馬鹿げた妄想のような事業構想とともに、私たちクロスフィールズは2011年に産声をあげました。それから10年。私たちの活動には日本企業50社以上が参画し、2000人を超えるビジネスパーソンが「社会課題の現場での圧倒的な原体験」を経験しました。そして、日本を含む10カ国以上で活動する約200のNGO/社会的企業とともに協働を行ってきました。民間企業と社会課題との距離は、確実に縮まってきたと感じています。
しかし社会課題に対する当事者意識を持ち、実際に行動を起こす人はまだ限られています。SDGをポーズとして掲げるだけの企業も少なくありません。その結果、日本にも世界にも多くの社会課題が放置されています。この現状を受け止め、これまで培ってきた知見・ノウハウ・パートナーシップを総動員し、ここに掲げる新たなVisionとMissionとともに、もう一歩踏み込んだ挑戦へと乗り出します。
「社会課題が解決され続ける世界」
社会課題が世界から無くなることはなく、むしろ複雑で困難な課題が増え続けていくと考えます。だからこそ、そうした課題が放置されず、解決され続ける社会システムの構築を目指します。
「社会課題を自分事化する人を増やす」
「課題の現場に資源をおくり、ともに解決策をつくる」
私たちは「社会課題の現場での原体験」のプロデュースを通じて、社会課題を自分事で向き合うリーダーを数多く育んできました。これまでの活動で培った技術と経験を活かし、「人へのアプローチ」をさらなるスケールで展開します。
そして、これからは「課題へのアプローチ」にも乗り出します。課題の現場が必要とするリソースを見極め、適切な資源を届けます。社会課題に向き合う同志たちと協働し、解決策を生み出します。
社会課題が放置されることなく、解決され続ける世界へ。
クロスフィールズという団体名には、領域(Field)の橋渡し(Cross)をするような経験を創り出す団体でありたいという想いを込めています。また、Fieldが複数形になっていることには、企業・行政・NPOといったセクターの枠、国境という枠、価値観という枠、更には既成概念という枠など、ありとあらゆる領域の枠を飛び越える機会を提供するという想いが込められています。こうしたFieldsの枠を飛び越える経験こそが、より良い明日の世界を創っていくと私たちは信じています。
クロスフィールズのロゴマークは、「荒れた海を航海する船」をイメージしています。多様で複雑化した社会課題が山積する日本社会では、企業・行政・NPOという「3つの帆が重なりあって」課題に対峙し、「矢印のように社会の進むべき方向性を指し示す」ような世界観が必要だと思っています。イメージカラーの赤は、そのようにして社会を良い方向に向かわせていく原動力となる、個々人の「情熱」を表しています。
共同創業者・代表理事
私が青年海外協力隊として中東シリアに赴任したのは2005年のことでした。そこで現地NPOの一員として働いた私は、「自分たちがこの国の未来を創るんだ」という高い志を持って働くシリアの人たちの姿に魅了されました。新興国や発展途上国の「社会を変える現場」には、確かに日本に比べれば物質的な豊かさはないものの、誰かの人生に大きな影響を与えるだけのとてつもないパワーがあるということを、身をもって体感したのです。以来、私の人生の針路は大きく変わっていきました。
クロスフィールズの事業を通じて私が取り組みたいのは、企業や行政といったリソース溢れる場所と、NPOが活動する国内外の「社会を変える現場」との間に橋をかけることです。そして、そこから起きる化学反応で、既成概念の枠を超えて物ごとを捉え、強い想いと情熱を持って社会の未来を切り拓くことのできるリーダーとなるための「原体験」を生み出していきたいと思っています。
「原体験」は、経験した時点ではそのことに気づかなかったり、あるいは思い返したくない辛い経験だったりします。ただ、あとから振り返ったときに「あの時が自分の人生のターニングポイントだったかもしれない」と思い返すことになる。そんな経験こそが「原体験」なのだと私は考えています。
そして何より、そんな「原体験」と強い想いを持ったリーダーの方々とともに、さまざまなセクターの枠を超え、新しい社会のあり方を一緒に創っていくことができればと心から願っています。
2011年の創業以来、クロスフィールズは数多くの方々からの期待と応援によって支えられてきた団体です。これからもそうした期待と応援に対する感謝の気持ちを決して忘れず、仲間たちともに、自分たちの掲げるVisionとMissionに対して真摯に向き合い続けてまいります。
一橋大学社会学部・同大学院社会学研究科修了。青年海外協力隊として中東シリアで活動した後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにて勤務。2011年5月、ビジネスパーソンが新興国で社会課題解決にあたる「留職」を展開するNPO法人クロスフィールズを創業。2011年に世界経済フォーラム(ダボス会議)のGlobal Shaperに選出、2016年にハーバード・ビジネス・レビュー「未来をつくるU-40経営者20人」に選出される。著書に『働く意義の見つけ方―仕事を「志事」にする流儀』(ダイヤモンド社)がある。新公益連盟の理事も務める。2児の父で、少年野球チームのコーチや小学校のPTA役員など地域活動にも積極的に取り組む。
共同創業者
クロスフィールズ(CROSS FIELDS)という名前には、異なる領域(Field)の橋渡し(Cross)をするという想いが込められています。企業・行政・NPOといったセクターの枠、国境の枠、といったものを越え、多様なものが繋がり合うことで、新たな社会的価値を生み出すことを目指しています。
それらを繋ぐ橋の構成要素の中の1つに、“共感”があると私たちは考えます。異なるセクター・国であろうとも、共通するものや違うものを理解しあい認め合う”共感”があると、それぞれが前に進むために、もしくは一緒に進むために、背中を押し合い、進む原動力に繋がるのではないかと考えます。
留職を通じて、インドネシアの医療系NGOと出会った日本の医療機器メーカーの社員の方は言いました。「インドネシアの医療状況、日本の医療状況、向き合う課題は異なるが、人の命に向き合うという意味では同じだと思った。注射針1本が救う命やそれが生み出す価値について、インドネシアの医療現場では本当に真剣に考えていることに触れ、日本での業務の中ではつい忘れがちなその想いを強く感じ、改めて仕事に向き合う強い力を得ることが出来た」と。
また、ソーシャルセクター支援事業における活動を通じて、日本で障害者雇用を促進するNGOと出会った、インドネシアで同じく障害者雇用を促進する社会的企業のリーダーは言いました。「同じ課題に対して国を超えて立ち向かっている仲間がいるのは、本当に心強い。それぞれが立ち向かっている課題はとても大きいけれど、国が違っても、同じ想いをもって同じような悩みに立ち向かっている団体の存在にはとても勇気付けられた。お互い励ましあい具体的に協力もし合いながら一緒に取り組める私たちは、まるで兄弟のような関係だ」と。
こうした想いやエネルギーの連鎖で相乗効果が生まれ、橋が架かる前とはまた違う形での社会課題解決の可能性が広がる瞬間に立ち会うと、私たちもわくわくします。そんな瞬間をいくつも重ね、「枠を超えて橋をかけ 挑戦に伴走し 社会の未来を切り拓く」ためにクロスフィールズはこれからも進んでいきます。
東京大学経済学部卒業。在学中、カンボジアの児童買春問題の解決を目指すNPO法人かものはしプロジェクトのスタッフとして勤務し、現地視察型のプログラム開発などに従事。卒業後はボストン・コンサルティング・グループに勤務し、主に通信業界・消費財業界の企業経営をコンサルタントとして支援。勤務の傍ら、プロボノ活動としてNPO法人TABLE FOR TWO Internationalの新規事業立ち上げにも従事。NPOとビジネスの両方のバックグラウンドを活かし、クロスフィールズを創業。世界経済フォーラム(WEF)のGlobal Shaperに2015年より選出され、2016年にはWEF年次総会(ダボス会議)にも参加。
私たちが目指す世界の実現に向け、クロスフィールズでは
CROSS FIELDS WAYという行動規範を掲げています。
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